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坂本 慶司; 春日井 敦; 恒岡 まさき; 高橋 幸司; 今井 剛; 假家 強*; 満仲 義加*
Review of Scientific Instruments, 70(1), p.208 - 212, 1999/01
被引用回数:68 パーセンタイル:94.41(Instruments & Instrumentation)大型の人工ダイヤモンドを用いたジャイロトロン用大電力電磁波出力窓を開発し、170GHzジャイロトロンへの搭載に成功した。人工ダイヤモンドは、熱伝導が1800W/mK以上と非常に大きく(銅の約5倍)、電磁波の吸収係数も従来材料に比べ低い。このため、従来、出力窓の急激な温度上昇により制限されていたジャイロトロン出力の大幅な向上が期待できる。ここで用いた出力窓の口径は83mm、厚みは2.23mmである。除熱構造は、熱伝導が高いため、周辺を水で冷却する方式とし、従来除熱のため窓を2枚用いて間に冷却材を流していたいわゆる表面冷却構造に比べ、大幅に簡素化され、信頼性が向上した。この窓を用いたことにより、ジャイロトロン出力として520kWで6.2秒、450kWで8秒を得、窓温度の上昇も約5秒で安定化した。これは、170GHzジャイロトロンの長パルス動作の限界であった出力170kWを大幅に上回るものであり、同時に出力エネルギーの世界記録を更新するものである。また、実験では500kWで1秒以上の動作1300回、累積出力エネルギー1.3GJを行い、出力窓及びジャイロトロンともに問題は生じなかった。